今年も残すところ、わずかとなりました。振り返ってみると、全く株を売却していないことに気づきました。投資信託はおろか、個別株も買いしかしていません。いつのまにか、枚数を増やすことだけになっています。そんな中でも、配当があったので少しばかりですが、確定している利益があります。そこで、年末恒例?の損出しをしたいと思います。その前に、損出しを再確認しておきましょう。
株式投資の損出しは、節税することが目的です。その年の含み損を確定させて利益額を減らします。そうすることで、払い過ぎた税金が戻ってくることがあります。具体的な数字で比較してみます。
条件:利益100万円、含み損50万円
項目 | 損出しない場合 | 損出しする場合 |
損失 | 0円 ※1 | 50万円 |
課税対象額 | 100万円 | 50万円 ※2 |
納税額 | 203,150円 | 101,575円 |
上記の例によれば、含み損50万円を確定することで、101,575円が節税できそうです。
そして単なる、損切りではないので、売却して損失を確定させた銘柄は、翌日以降に買い戻します。なお、売買の日には注意が必要です。株の受渡日は、取引日から3営業日目です。2023年は、12月29日(水)が最終売買日ですが、損出しの売買とするには、2023年12月27日(水)までに買い戻さなくてはなりません。
では、実際に計算してみます。保有している株で含み損を抱えているQSクァンタムスケープ100株を損出しの対象とします。
①今年の配当金105,452円
②QSクァンタムスケープ100株の含み損161,966円
② − ①= −56,514円・・・今年の確定収支はマイナスとなりました。よって、配当金を受領する際に収めていた税金21,405円は全額還付されました。
年末にこの作業をすると、その年の振り返りができます。反省すべきは反省し、来年の投資につなげていきたいものです。本当は、損出しなんかしなくても良いように、含み損を抱えないように投資できるといいなぁと毎年同じことを思うのでした。